北海道建設新聞社
2016/10/04
【北海道】新幹線工事が札幌へ−来年4-6月期に手稲トンネル入札
鉄道運輸機構北海道新幹線建設局は、2030年度末を予定する道新幹線札幌開業に向け、終着地である札幌市内の工事に17年度から着工する。市内の初弾工事は手稲トンネルで、第1四半期(4―6月)に入札する。3日に公表した発注見通し(工事情報)で明らかにした。
手稲トンネルは、新函館北斗―札幌間で道新幹線が最後に通過する地上トンネルで、小樽市と札幌市にまたがる位置に開設する。延長は、この区間で最長となる渡島トンネル(3万2675m)に次ぐ1万8750mで計画する。
17年度第1四半期に入札するのは、札幌市内が工事場所の富丘工区。トンネル4500mと斜坑860mを93カ月で施工する。
手稲トンネル出口から札幌駅までのルートは現計画で高架化することにしているが、人口が密集する市街地への影響を避けるため、同機構は地下トンネルに変更する方針を固めている。9月に札幌市内で開かれたセミナーで北村隆志理事長は今秋に大枠を決める意向を示していて、決定後に工事計画を変更する見通し。
発注見通しではこのほか、ニセコ町内で計画するニセコトンネルを新たに盛り込んだ。トンネル2260m、路盤230mを50カ月で施工する工事で、16年度第4四半期(1―3月)に入札する。
渡島トンネルの上二股工区は、入札予定時期を16年度第4四半期から17年度第1四半期に先送り。渡島トンネルの台場山工区は工期を95カ月、南鶉工区は工期を104カ月にし、工事概要をトンネル4400mと斜坑1220mに変更。北鶉工区は工期を95カ月、工事概要をトンネル5000m、斜坑600mに変えた。