京都府国土強靭化地域計画(中間案)のパブリックコメントに53件・計102の意見が寄せられていたことがわかった。
同計画は、京都府の国土強靭化に関する施策を総合的かつ計画的に進めるための指針となるもの。概ね10年後を見据えつつ、5年間を推進期間とする。
想定するリスクは南海トラフ地震及び直下型地震、日本海側における津波、豪雨等による土砂災害・風水被害等及びこれらに起因する二次災害。
パブコメは7月22日から8月18日までの28日間実施。主な意見は、被災情報、避難情報に関するものとして「迅速、正確かつ分かりやすい情報提供を実現すべき」「情報の多言語対応の必要性」「要配慮者のスムーズな避難を実現する施策の必要性」を求める意見があった。このほか、浸水、水害対策及び治水対策に関するもの、具体的な成果目標や進捗スケジュールに関するものなどがあった。
府はパブコメを踏まえ最終案をまとめた。
国土強靭化の推進方針には、防災拠点施設の耐震化・機能維持対策、災害対策本部の運営強化(十分な耐震性のない庁舎は耐震化を促進するほか、代替拠点を定めることも検討など)、応援・受援体制の強化、市町村及び部局間の連携強化、救助・救出活動の能力向上、物資等の備蓄・供給体制、行政における業務継続体制の確立、警察機能の維持対策の推進、原子力災害対策の推進、住宅の耐震化、多数の者が利用する建築物等の耐震化、学校施設の耐震化、建築物・宅地等の応急危険度判定、室内の安全対策・火災発生防止対策の推進、地震や火災に強いまちづくり等の推進、ライフライン施設の応急復旧体制の構築等、下水道施設及び上水道施設の耐震化、緊急輸送路等の確保・整備、災害廃棄物処理、医療・福祉施設の耐震化等、エネルギー供給の多様化、BCPの推進による京都全体の活力の維持、交通・物流施設の耐災害性の向上、農地・農業用施設の防災対策、市場機能の確保、森林の整備・保全、漁港の耐震・耐津波対策、道路等の整備・耐震化、総合的な治水対策、河川・海岸等の整備・耐震化、総合的な土砂災害対策、文化庁の移転、国立京都国際会館、国立国会図書館関西館等の機能強化、北陸新幹線・リニア中央新幹線の整備、文化財建造物等の耐震化、文化財の防火対策などを盛り込んだ。