愛知県東三河農林水産事務所は、農業農村整備事業(たん水防除)の「新高師地区」で、新たな排水機場の整備を計画しており、2017年度の工事着手に向け設計を開始した。現地の調査や測量を含め、拓工(名古屋市熱田区)に業務を委託。履行期間は2017年3月下旬まで。
同事業は、豊橋市西高師町地内の高師第一排水機場と高師排水機場を統合して、新たに「高師第一排水機場」として移転新築する計画。新排水機場には口径800_、口径900_の排水ポンプを2基設置する。移転場所は、既設の排水機場の隣接地を見込む。今回の業務では、排水機場の調査・設計を含む事業全体についてまとめる方針だ。
今後の事業スケジュールについては、17年度に機場工に着手し、19年度に機械工、22年度に既存施設を撤去して工事完了を目指す。総事業費は9億9000万円を想定。内訳は工事費8億1000万、補償費その他で1億8000万円としている。
新高師地区は豊橋市の南部、梅田川右岸に位置する低平地。降雨時における地区内の排水は機械排水に依存しており、1973〜89年にかけて2カ所の排水機場を整備した。流域開発による流出量の増加や経年変化による排水機の能力低下などから、近年ではたん水被害が増加している。
このため、同事務所では現状改善に向け、老朽化した施設の更新により、排水能力の向上を目指す。たん水被害の軽減と解消、農地を保全することで、農業経営の合理化と安定を図る。
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建通新聞社