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福島建設工業新聞社
2016/09/30

【福島】1万kW級の水素製造を検討/東芝、東北電力、岩谷産業

 東芝、東北電力、岩谷産業の3社は29日、県内を実証エリアとして、世界最大規模の水素エネルギーシステムの開発に着手することを発表した。同日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「水素社会構築技術開発事業・水素エネルギーシステム技術開発」に採択され、来年9月まで事業可能性調査を実施する。
 調査では、世界最大規模の水素製造装置を備えた貯蔵・輸送・利活用までを含む水素エネルギーシステムの構成と仕様を検討する。
 水素製造装置は、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーを中心とした電気を活用し、最大1万`h級とする。製造した水素は、水素発電装置で電力系統の調整力として活用するほか、液化して供給することを想定している。
 各社の役割は、東芝が再生可能エネルギー由来の水素製造から利活用、東北電力が電力系統の安定運用、岩谷産業が産業用水素の輸送・貯蔵・供給システム関連と水素ステーションの建設・運営を受け持つ。
 水素に関しては、安倍晋三首相が3月に来県した際に「福島を水素供給の一大生産地にする」と表明。福島新エネ社会構想にも「水素社会実現のモデル構築」を柱の一つに位置付けている。