国道409号富里拡幅を計画する県成田土木事務所は、並木橋の架け換えについて、上下線の全線新設から、上り線をそのまま残し、下り線のみを新設する工法に変更。これに伴い、路線の線形を変更する必要があり、県県土整備部都市計画課が成田市と協議し、都市計画の変更手続きを進めている。同事務所は、用地取得が完了した場所から設計などを行い、工事に着工する予定。橋梁の設計はトーニチコンサルタント(千葉事務所・千葉市中央区新千葉1―6―1)の担当で完了している。
同事業は、社会資本整備交付金を活用し、都市計画道路3・3・19号富里IC線を拡幅整備する。道路の起点は成田市大字飯仲字大久保台地先、終点は富里市七栄字南新木戸地先。路線は国道51号と富里市及び東関道富里ICを結ぶ都市計画道路で、国道409号の一部を構成する骨格となる道路。道路の総延長は1920m、道路幅員は25m。このうち富里市の約1270m区間は2012年度に暫定で供用開始。国道51号までの成田市の約650m区間が未整備で、今後整備を進める。
同区間にはJR線を横断する並木橋があり、既決定の線形は上下線の全線を新設する計画だったが、仮橋の設置や現況の道路幅員を確保しながらの施工が困難なため、既設の上り線はそのまま活用し、下り線のみを新設する工法に変更。橋梁の前後約400m区間について線形を変更する。線形変更により、橋梁の延長は21・7mから19・0mに短縮され、事業費も縮減される見通し。
国道409号富里拡幅は、高速道路や鉄道で分断されている成田市街と富里市街を結ぶ主要幹線道路。現道は渋滞が発生していることや歩道も狭小なことから、交通の円滑化、安全性の向上、物流の効率化等を目的に事業を実施している。
12年度に富里市の1270mが暫定供用を開始し、沿線の土地区画整理事業と連携した都市基盤整備による良好な市街地形成の一翼を担っている。また、周辺の製造業等の増加や物流施設の新規立地等により物流交通の需要が高まっているほか、緊急輸送道路一次路線に指定されていることに加え、三次医療施設の成田赤十字病院への救急搬送ルートとなっている。
99年度に社会資本整備総合交付金事業として事業化。総事業費約73億円(うち工事費18億9000万円)に対し、15年度末までに59億4000万円(同10億9000万円)を投入。事業の進捗率は81・4%(同57・7%)。