建通新聞社(神奈川)
2016/09/29
【神奈川】日産スタジアム、改修へ設計 松田平田で作業 横浜市
横浜市は日産スタジアムを改修するための設計をスタートさせた。老朽化や2019年のラグビーワールドカップ日本大会(ラグビーW杯)の開催などを見据えた対応で、現時点では▽競技用照明設備改修▽特定天井改修▽フィールド床補強▽大会関連諸室などの空調設備更新―を想定。建設時の設計を手掛けた松田平田設計(横浜事務所、横浜市神奈川区)への業務委託を通じて作業を進める。工事の実施時期は「未定」(関係局)としながらも、ラグビーW杯間に合わせるため17年度にも着工させる可能性がありそうだ。
日産スタジアム(港北区小机町3300)は鶴見川多目的遊水地内の人工地盤上に、スポーツ医科学センターとの複合施設として1997年10月に完成した。規模はプレキャストプレストレストコンクリート造7階建て延べ17万2758平方bで、2層式・7万2327席の観客席の4分の3を屋根が覆う。設計は松田平田・東畑建築事務所JV、建築工事は▽竹中・奈良JV(第1工区・フィールド工区)▽錢高・日本鋼管工事JV(第2工区)▽日本国土・渡辺JV(第3工区)▽佐藤・三木JV(第4工区)―が担当した。
8月から9月にかけて、松田平田設計に▽日産スタジアム競技用照明設備工事実施設計(環境創造局、契約金額1億3716万円)▽平成28年度日産スタジアム改修工事に伴う設計(建築局、8640万円)▽日産スタジアム大規模大会関連改修設計監修(環境創造局、720万3600円)―を順次委託した。
このうち建築局が委託した設計は特定天井改修、フィールド床補強、大会関連諸室などの空調設備更新が対象。特定天井は観客席上部と2階正面玄関前にあることから、工事に際しては各種イベントとの調整が欠かせない。また、フィールド床補強は建物の下からH鋼の梁を増設するなどして、競技用照明設備の改修などに使う重機の荷重に耐えられるようにするためだという。
提供:建通新聞社