日本工業経済新聞社(山梨)
2016/09/28
【山梨】甲府市銀座ビル再整備 マンション1階にマルシェや健康施設
甲府市の中心市街地まちづくり会議(委員長=今井久山梨学院大学教授)は27日、甲府銀座ビル再整備後の1階スペースの活用策などについての提言書を樋口雄一甲府市長へ提出した。スペースの具体的な活用策として、アメーバ的室内型マルシェ、健康促進施設と食育施設を提案した。
提言で1階スペースの機能は、半世紀程度の持続可能性を最大限重視して、拠点機能を選定すること、公共性が高い事業であるため、地元が投資し、地元に利益が還元されるとともに「官民一体となった運営ができるような体制を構築していく必要がある」とした。
運営手法については、小割・多機能性、会員登録制の導入、周辺同様機能との連携および差別化を要望。スペースの具体的な活用策として、アメーバ的室内型マルシェ、健康促進施設と食育施設を提案した。
付随施設(公開空地)への提案については、屋根付き足場温泉の設置、イベントスペースとして貸し出す、一角に交番を設置することなどを挙げた。
一方、行政に対して委員会は、旧甲府銀座ビルの再整備事業が国県市からの支援を受ける官民協働のプロジェクトで大きな期待が寄せられていると指摘。売買価格などに関する近隣相場との整合性への関与や、地元の官民が一体となり、地域経済の循環につながる運営の検討や指導に努めることを強調した。
なお提言書は、@甲府市中心市街地の将来像(経過、市の課題、可能性、将来像、コンパクトシティ形成に向けて目指すべきまちのコンセプト)A甲府市中心市街地の不動産現状分析(公示価格、事務所や店舗賃料、1階スペースの相場ほか)B旧甲府銀座ビル再整備による新たなビル1階スペース活用策(用途、物件の地域的特性、運営手法、具体案など)で構成。
樋口市長は「提言を十分受け止め多くの団体と連携を取りながら、魅力のある中心市街地の創出に取り組みたい」と述べた。