鹿児島市は、新南部清掃工場(ごみ焼却施設・バイオガス施設)整備・運営事業について、実施方針および業者選定に向けた要求水準書案を明らかにした。総合評価一般競争入札で、設計・建設・維持管理・運営まで一括で発注。2017年1月初めには公告し、同年7月初めには落札者を決定する予定だ。
事業方式は公設民営(DBO)方式を採用し、維持管理・運営期間を20年6カ月に定めた。26日に同市ホームページに公表し、内容に対し質問や意見を求める。23日開かれた市議会常任委員会環境文教委員会に当局が報告した。
建設予定地は、同市谷山港3丁目3−3で現清掃工場の隣接広場。敷地面積は約1万1000u。施設規模は、ごみ焼却施設が約220t/日(約110t×2炉・焼却方式はストーカ式)。バイオガス施設は約60t/日(処理方式・乾式メタン発酵、ガス利用・都市ガス原料供給)。設計・建設期間は21年9月までの4年間、維持管理・運営期間は21年10月から42年3月まで。
基本計画時点の20年間の概算建設費は約178億円(税込み)で、維持管理・運営費等が約137億円、売電・売ガス収入が68億円、ライフサイクルコストは約247億円を試算している。
主な入札参加資格は、設計・建設・運営および焼却残さ運搬企業を含む複数企業グループ。設計・建設企業は、ごみ焼却施設が3年以上の安定稼働をしている1炉当たり110t/日以上かつ2炉以上の施設、バイオガス施設は30t/日以上の乾式メタン発酵方式の実績を有する者。また、構成企業のうち、1者は必ず鹿児島市内に本店がある者を求めている。
この公表は、同市PFI導入基本方針に基づく手続きに沿ったもの。事業者募集・選定スケジュールによると、26日の公表後、10月上旬には、質問や意見を受け付け、12月議会に補正予算議案(事業費の債務負担行為)を上程。17年1月初めに公告。2月下旬に参加表明書等を受け付ける。