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建通新聞社四国
2016/09/27

【高知】県 9月補正案に投資的経費57億余 経済対策で公共事業追加

 高知県は9月21日、一般会計に65億7916万円を追加し、当初からの累計を4703億0531万円とする9月補正予算案を発表した。補正予算案のうち投資的経費は57億7683万円で、その多くは国の経済対策に応じた公共事業の追加となり、48億円近くを計上している。この他、高知新港ターミナル、病弱特別支援学校、心の教育センターを新築するための設計費などを盛り込んでいる。9月定例議会は28日から10月19日までの会期で開かれる。
 国の経済対策に応じた公共事業の追加計上額は47億8911万円。県が政策提言を行ってきた南海トラフ地震対策などを中心に計上している。内訳は、四国8の次ネットワーク関連事業に約7億円。高知南国道路、南国安芸道路、中村宿毛道路、片坂バイパスの国直轄道路4路線に対し事業費負担金6億円を充て、県事業の国道493号北川道路2−2工区に1億円を充てる。河川の地震・津波対策には約32億円。液状化対策として進めている国分川や鏡川などの堤防耐震化と、浦戸湾内に流入する河川の排水機場耐震化・耐水化などを進める。浦戸湾の地震・津波対策には約9億円。若松町地区と新田町地区での堤防耐震補強などに充てる。
 なお県では、その他の経済対策についても国の動向を踏まえ、12月補正予算で計上する予定。
 この他の建設関連の主な事業費は、高知新港客船ターミナルの整備に向けた実施設計費に3590万円、移住促進に向けた空き家対策市町村緊急支援事業費に3311万円、県立学校体育館実態調査等委託料に1649万円、「志国高知 幕末維新博」に向けた高知城の磨き上げや情報発信への整備費などに7115万円を計上している。
 また高知江の口養護学校を移転し新設する病弱特別支援学校と心の教育センターの建て替えに向けた測量委託料に375万円を計上し、基本設計と地質調査の委託料は2017年度の債務負担行為として4816万円を設定する。春野総合運動公園の陸上競技場芝改修工事費には3644万円を計上し、17年度の債務負担行為として4920万円を設定する。
 9月補正後の一般会計は、前年度比1・1%増の4703億0531万円、うち投資的経費は同0・1%増の1102億4943万円となる。

提供:建通新聞社