日本工業経済新聞社(群馬)
2016/09/27
【群馬】おおむね20カ所で落石防止対策
県は、放置すると土石などが道路に流出する恐れがある箇所を対象に、対策工事を実施する。9月補正予算案に1億4600万円の事業費を計上。補正予算が成立し次第、おおむね20カ所で設計・工事に着手する。
ことし5月に島根県で発生した落石死亡事故を受けて、県は892カ所を対象に管理道路斜面の緊急点検を実施。その結果、22カ所で緊急対応が必要とされ、現年予算で浮石や倒木を取り除くなどの緊急対応を行っている。
今回の補正予算案には、緊急対応を実施した22カ所のうち3カ所で、さらに必要とされる対策を講じ、安心・安全の確保を図る。対象路線は◇県道高崎東吾妻線(高崎市箕郷町松之沢)◇県道平川横塚線(川場村川場湯原)◇県道小根山森林公園線(安中市松井田町横川)で、ポケット式ロックネット工や落石防護柵工を実施する。
それ以外に対策を予定するおおむね17カ所には、既存の防災施設があるが、放置すると土石などが道路に流出したり崩落する恐れがある。対策を予定しているのは◇国道406号(高崎市倉渕町権田)◇国道18号(安中市松井田町坂本)◇県道吉井安中線(高崎市吉井町上奥平)−などで、北毛や西毛、東毛地域の山間部が対象となる。既存の落石防護柵部分に土が溜まっているといった事例が散見されることから、堆積土除去工や覆式ロックネット工を実施する考えだ。
今回の補正予算案に盛り込んだ事業費には、設計費や工事費を計上している。予算成立後、必要な箇所では設計に着手し、設計が必要でない箇所では工事にとりかかる。年度内、できるだけ早期の対策完了を目指す。