静岡市は、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)桜ケ丘病院(静岡市清水区桜が丘町13ノ23)移転候補地の一つに清水庁舎を挙げたことを受け、清水庁舎へ病院が移転を決定した場合、庁舎の移転場所は「清水都心地区の市有地」を想定し、JR清水駅東口公園を候補地の一つとしている。
病院の移転場所や時期にかかわらず、仮に清水庁舎を移転する場合には、市の財政負担を考慮し、市有地の中から候補地を検討している。その中でも区民の利用を第一に考え、公共交通機関の利便性や業務・居住などの多様な都市機能がすでに集積している清水都心地区が適していると考えている。
建設場所は、清水区の街づくりの方向性に沿ったにぎわいの創出や、区民の利便性などを考慮し決定する。災害対策については、地震・津波などの大規模な災害にも対応できる施設を検討するとともに、災害発生時の業務継続に関わる課題などについて検討している。
市は、庁舎老朽化対策の検討の中で「移転は選択肢の一つであり、桜ケ丘病院の移転が前提ではない」とし、JCHOの回答にかかわらず、取り組まなければならない課題と認識している。
現清水庁舎は、想定される大規模地震に対して、直ちに倒壊する恐れはないものの、壁や天井に一定の被害を受ける可能性がある。また、設備機器などの老朽化の課題も抱え、災害時の業務継続の観点からも、その対策を講じる必要がある。
これらの問題を解決するため、@現庁舎の大規模改修A現在地での建て替えB市有地への移転―を検討し、さらに、事業コスト・事業手法などについても多角的に検討している。
提供:建通新聞社
(2016/9/26)
建通新聞社 静岡支社