徳島県は、182億4149万円を追加する一般会計9月補正予算案を発表した。当初からの累計額は4897億8259万円となり、対前年度同期比3・3%増。追加予算額は256億円相当の事業費になるとし、県の重点施策である雇用対策の推進に約100億円、安全・安心対策の推進に約96億円、大胆素敵とくしまの実現に約29億円などを充て、熊本地震を踏まえた防災・減災対策(第2弾)や国の経済政策に速やかに呼応した対策を展開する。また、財政健全化の推進に向け40億円を財政調整基金として積み立てる。27日から開会する県議会定例会に上程する。
追加予算額のうち、投資的経費は118億1488万円。内訳は補助事業105億7402万円、単独事業5135万円、直轄事業11億8950万円。災害対応の強化・老朽化対策の推進で一般公共・国直轄事業(防災・減災対策等)に55億9487万円、安全・安心な地域医療・介護の充実に地域医療介護総合確保基金積立金15億4500万円、地域医療介護総合確保基金事業として阿南医療センター整備支援事業に10億円、徳島赤十字病院日帰り手術センター等整備支援事業に2億8923万円などを充てる。この他徳島学院寮舎大規模改修事業に1200万円、中央構造線活断層帯直下型地震・被害想定策定事業に800万円、ため池防災・加速化計画技術検証事業に500万円などを盛り込んでいる。
補正予算案のうち、主な事業の内訳は次の通り(▼は新規)。
▼「中央構造線活断層帯」直下型地震・被害想定策定事業(震度分布・被害想定の策定)−800万円(2017年度債務負担行為限度額600万円を設定)
▼直下型地震対応農業版BCP推進事業(熊本地震を踏まえた農業版BCPを見直し)−300万円
▼ため池防災・加速化計画技術検証事業(16年度策定予定のため池防災・加速化計画(仮称)をより実効性のあるものにするため、ため池の改修方針や整備手法、有効なソフト対策などについて、専門技術者による検討・検証を実施)−500万円
▼徳島学院寮舎大規模改修事業(耐用年数を経過した徳島学院木造寮舎の耐震性強化、長寿命化を図る)−1200万円
▼中央こども女性相談センター一時保育所耐震化事業(体育館天井の耐震改修)−93万円
▼応急仮設住宅「循環型徳島モデル」構築事業(発災後迅速に木造仮設住宅を供給できる体制を確立し、仮設住宅の重層的かつ多様な供給方法を整備するため、自立・再利用の視点に立った循環型徳島モデルを構築)−400万円
▼農地等災害調査協力体制支援事業(農地や農業用施設の被害調査の迅速化を図り、早期の営農再開につなげるため、市町村、土地改良区、コンサル業者、他県等からの派遣職員が協力して被害調査を行う体制づくりを支援)−100万円
▽県立学校避難施設強化・充実事業(県立学校トイレの洋式化・バリアフリー化・合併処理浄化槽化を実施)−892万円
▼災害時トイレ確保対策事業(災害時におけるトイレの重要性を広く啓発するイベントの開催、体系的・計画的に災害時のトイレ確保対策に取り組むための基本計画を策定)−230万円
▼仮設トイレ環境改善支援事業(避難所におけるトイレ環境の改善、女性が働きやすい建設現場づくりを促進するため、レンタル事業者が保有する仮設トイレの洋式化に助成)−2000万円
▽地域医療介護総合確保基金積立金−15億4500万円
▽地域医療介護総合確保基金事業阿南医療センター整備支援事業−10億円
▽地域医療介護総合確保基金事業徳島赤十字病院日帰り手術センター等整備支援事業−2億8923万円
▼新次元消費者行政創造拠点推進事業(県内での新たな消費者行政や消費者教育の展開可能性などについて調査などを実施)−500万円
▽認定こども園整備事業費補助金(社会福祉法人が設置する認定こども園の整備を支援)−1億5373万円
提供:建通新聞社