岐阜県・笠松町・岐南町で構成する岐阜県地方競馬組合は、笠松競馬場(笠松町若葉町12)のスタンドや事務所棟などの主要施設について耐震診断を行うため、9月末にも委託業者を指名競争入札で選定する。2016年度末までに診断結果をまとめる。
組合では、14〜15年度の環境整備の積立金として総額8億2000万円を確保した。このうち16年度の関連予算として、4671万円を切り崩しトイレ改修工事と場内主要施設の耐震診断業務委託費に充てる。
耐震診断の対象施設は、西スタンド(鉄筋コンクリート造3階建て、1階から2階にかけて階段状の観戦スタンドとなっており、3階は特別観覧席で約1370席設置)の他、事務所棟(鉄筋コンクリート造2階建て)、計算センター棟(西スタンド北側に位置し、鉄筋コンクリート造3階建て)、裏門棟(鉄筋コンクリート造3階建て)、トータリー棟(電源バックアップ施設、鉄筋コンクリート造2階建て)で、
いずれの施設も築後40〜50年が経過し老朽化が進んでいる。
中央スタンドと東スタンドはすでに耐震診断が完了しており、基準を満たしている。
また、トイレ改修は利用客の多い正面付近のトイレ1カ所を新設する。工事は9月中に発注する。
〜リニューアル計画を策定中〜 同組合では、競馬場リニューアル計画を大日コンサルタント(岐阜市)に委託し進めている。16年度内にまとめ、これを基に耐震診断の結果も踏まえながら17年度から具体的な整備内容の検討に入る。
現段階では、厩舎(きゅうしゃ)と駐車場の集約などを想定している。
現在、競馬場から離れている円城寺厩舎を競馬場東側の近隣地にある薬師寺厩舎に新たな厩舎を建設し集約する。
また第1〜2と第7の他、早朝販売所付近(全体で約950台収容)などに点在している駐車場を集約する。
今後のスケジュールなどの詳細は、16年度内にまとめるリニューアル計画と、耐震診断の結果を踏まえ検討する。
提供/建通新聞社