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北陸工業新聞社
2016/09/17

【富山】原薬、製剤の最新情報を紹介/清水建設が医薬セミナー開く

 清水建設北陸支店(山口眞樹執行役員北陸支店長)と同社エンジニアリング事業本部は16日、富山市のANAクラウンプラザホテル富山で、「医薬セミナー2016」を開いた。薬の富山の歴史を踏まえ、同社が全国の支店で唯一、富山のみで実施している。
 昨年までは、医薬品メーカーの関心が高いPIC/S(医薬品査定協定・医薬品査察協同スキーム)GMPを中心としたセミナーを開催してきたが、今年はテーマを変更。原薬、製剤の各製造分野における最新情報の講演などを企画した。
 この日は、県内の医薬品関連企業から30社100名が参加。冒頭、山口支店長が、「富山でのセミナーは6年連続で開いており、最新の医薬事業や医薬品についてのいろんな情報を皆さんに提供してきた」と述べた上で、「清水建設の創業者は富山が出身地。私どもにとっては特別な場所であり、今年から新入社員を富山に全員呼び、創業者の精神を学んでいる。富山県は医薬が特に盛んであり、今後もセミナーを続けていきたい」とあいさつした。
 セミナーでは、演題(1)でKIYOTRIPLS(徳島市)代表の松村清利氏が、「原薬の製造における高感作性物質のGMP対応での考え方」、演題(2)で清水建設技術研究所環境基盤技術センターの鈴木令氏が、「S|PiCS:シミズのクリーン化技術を応用した無菌製剤アイソレータ」、演題(3)で東京大学工学科系研究科化学システム工学専攻の杉山弘和准教授が、「製造プロセスの多目的設計のための製薬プロセスシステム工学」|と題して講演。
 続いて、清水建設の担当者は同社が有する実績や地震対策、防虫・衛生ソリューション、再生医療施設などの技術を紹介した。北陸経済研究所の川田文人理事長による特別講演「売薬の歴史と富山の医薬品業界」も行われた。
 清水建設の谷口豊富山営業所長は、「セミナーは、富山県の医薬品業界と関連企業の皆様に最新情報を提供することで、業界の発展に寄与するとともに、当社の医薬への取組を知っていただくために開いてきた」と趣旨を説明し、「富山での受注活動のスタートは遅かったが、清水建設の認知度も上がり、念願だった医薬品製造施設の受注も獲得できるようになった。とてもありがたい」と話している。
 同社北陸支店における98(平成10)年以降の医薬品関連施設の受注高は約330億円超。

hokuriku