北海道建設新聞社
2016/09/16
【北海道】大樹町が老朽役場庁舎の整備手法を検討−年度内にも調査着手
大樹町は、耐震性の低さが課題となっている役場庁舎の整備手法を検討している。耐震補強、現地改築、移転新築する場合の概算工事費や工法、工程計画を検証するため、早ければ年度内にも関係調査を委託する方針だ。
同町役場庁舎は、1973年度に東本通33にRC造、4階、延べ3317m²の規模で建設。2003年の十勝沖地震で庁舎屋上の展望台が崩壊したため撤去したものの、大規模改修をせずに外壁塗装や配管修繕などにとどめている。09年度に実施した耐震診断では、役場庁舎の耐震指標(Is値)である0・75を下回っていることが判明した。
08年度に町が策定した耐震改修促進計画に基づき、09年度に耐震性不足の青少年会館を閉鎖、10年度に福祉センターの耐震改修、14年1月には耐震診断が判定基準値を大きく下回った図書館を閉鎖した。
15年度には総合計画執行プロジェクトチームを立ち上げ、町内の公共施設の在り方について改築や改修含めて方向性の検討を進めていた。
ことし4月の熊本地震を受け、役場庁舎が災害時に対策本部としての機能を担うことなどから整備の必要性が高まった。
調査では、耐震化補強をした場合の耐用年数や補強の方法などを比較し、具体的な整備案を絞る。
今後は先進地の計画や財源を考慮しながら町内施設整備の優先順位などを決める。