日本工業経済新聞社(埼玉)
2016/09/16
【埼玉】日本塗装工業会埼玉県支部が環境セミナー
日本塗装工業会埼玉県支部(松尾康司支部長)は14日、毎年9月に内容を変え実施している環境セミナーを建産連研修センターで開催した。今年度は日本ペイント鰍ゥら講師を招き、快適な環境づくりと塗装工事の実務に役立つ色彩の活用法、化学物質リスクアセスメントについて講義を受けた。また、精和産業鰍フ奈良輝之氏を迎え、県と締結している防災協定の汚泥洗浄と深い関わりを持つ、高圧洗浄機の災害現場での有用性とメンテナンス方法について学んだ。
開催にあたり松尾支部長は「今回の事業の実施にあたり、ご協力ご理解をいただき誠にありがとうございます。本日は長丁場になりますが、よろしくお願いいたします」と、準備にあたった会員らにお礼の言葉を述べ、講師3人を紹介した。
セミナーでは、まず日本ペイント滑ヨ東支店色彩グループの千賀恵美子氏が『現場で役立つ色彩活用術』について、外壁の配色手法と実例を紹介。さまざまな色覚を持つ人が情報を識別できるよう、色使いに配慮したカラーユニバーサルデザイン、景観法を活用したまちづくり、住宅のカラーコーディネートなどについて話した。
引き続き、同社埼玉営業所の後藤英太所長が『化学物質リスクアセスメント〜労働安全衛生法の改正〜』について解説。労働災害を防止するため、ことし6月から実施が義務化されたもの。化学物質やその製剤の危険性・有害性を特定し、作業者への危険・健康障害を生じるおそれの程度を見積もり、リスクの低減対策を検討しなければならず、後藤氏はいくつかある方法から簡易評価法でリスクを見積もるコントロール・バンディングを推奨した。
休憩をはさみ、精和産業の奈良氏が『災害現場における高圧洗浄機の役割とメンテナンスについて』と題し、福島原発の除染作業、全国的に多発している集中豪雨による水害の復旧活動での活躍などを紹介。
薬剤を使わずに洗浄でき、屋根・外壁だけでなく床上浸水時の洗浄、交通遮断時の道路洗浄など、多くの場面で作業工程を短縮できる利点が説明された。