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建設経済新聞社
2016/09/15

【京都】八条市営住宅の団地再生事業 京都市が検討委設置へ

 京都市は、市長の附属機関として八条市営住宅団地再生事業検討委員会を設置する。21日開会の9月市会に関係条例の一部改正案を提出する。
 市は、老朽化した八条市営住宅の整備を行うとともに、団地内外の活性化を図るため、団地再生事業に着手する。同事業は、整備戸数が200戸を超えるため、効率的、効果的に事業の実施が必要があると判断。事業の内容、事業手法及び事業者の選定等に関する事項について、市長の諮問に応じ審議するため、八条市営住宅団地再生事業検討委員会を設置する。委員の定数は5人以内。所管局は都市計画局。
 都市計画局は、PFIなど民間活力を導入した全面建替えを検討。27年度に民間活力導入可能性調査を地域経済研究所(大阪市中央区)で行い、PFI手法などの比較・検証をするとともに、団地内外の活性化を図るため敷地の一部を多世代交流や次世代の居住促進につながる施設等の用地として活用する方向で検討を進めた。
 28年5月には公募型プロポーザルで「京都市八条市営住宅全棟建替事業における事業手法の検討等アドバイザリー業務」について、地域経済研究所(大阪市中央区)を受託候補者に選定した。業務目的は、八条市営住宅で民間活力の導入による全棟建替事業を検討するにあたり、事業手法や事業内容、事業者の選定等に関わる案を作成し、市の契約事務等の支援を行う。
 業務スケジュール予定によると、28年9月に要求水準書及び実施方針の案の作成、29年3月に実施方針の公表、5月に特定事業の選定・入札公告、9月に事業者の選定、11月に基本協定の締結、12月に仮契約の締結を目指す。
 履行期間は30年3月30日まで。
      ◇
 JR西大路駅の東側、市立洛陽工業高校の北西側に位置する八条市営住宅(南区唐橋平垣町24)は計7棟(1号棟〜7号棟まで全て5階建、延1万3653・64u、住戸面積約30〜40u、管理戸数は295戸/昭和36年〜41年着工)で構成する。
 建設から50年以上が経過し老朽化が進行しており、現在の耐震基準を満たしていない。入居世帯数は管理戸数の72%にあたる213戸で、その91%が単身又は2人世帯。世帯構成は高齢者世帯(65歳以上の者を含む世帯)が85%を占め、子育て世帯(18歳未満の者を含む世帯)は5%にとどまる。
 敷地面積は1万1783・60u。用途地域は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)。高度地区は20m第2種高度地区。