千葉都市計画事業千葉駅東口地区第一種市街地再開発事業の事業計画の縦覧が9日、千葉市市街地整備課で始まった。千葉駅前広場の一部を含む約1haを施行区域として、組合施行による再開発事業で老朽化した既存建築物の更新と街区の再編、それに公共施設の改善を図る。意見書等の提出がなければ、来月にも認可を受け事業に着手する。施行期間は2023年3月まで。再開発ビルの規模は延べ約2万4880uで、来年5月に建築着工し、21年7月の竣工を目指す。事業費は176億2900万円(うち工事費104億3600万円)を見込む。
千葉駅東口地区第一種市街地再開発事業の施行区域は、中央区富士見2−1他の約1・0ha。老朽化した既存建築物を再編し駅前の活性化を図ることで、県都千葉市の玄関口にふさわしい賑わいを創出。併せて市民の利便性の向上、良好な都市環境の形成を図る。
再開発ビルは、建築敷地面積を約3300uとし、S・SRC造地下1階地上9階(塔屋)建て、建築面積約2790u、延べ約2万4880u(容積対象約2万4230u)、高さ約55mで計画。建ぺい率は約85%、容積率は約735%。
建築敷地中央部に駅前広場と富士見15号線を結ぶグランドモール(歩行者の通り抜け空間)を設け、千葉駅富士見線側の中低層部とJR外房線側の低層部に業務施設を配置。それ以外は主に商業施設とする。駐車場は荷捌き用のみを確保し、来客及び従業員用の駐車場については、再開発組合ではなく、一部の権利者が再開発事業区域外に隔地駐車場を整備して対応する。
再開発ビルの各階フロア面積は、地下1階約2560u(商業・機械室等)、地上1階約2310u(業務・商業等)、2階約2290u(同)、3階約2790u(同)、4階約2720u(同)、5階約2530u(同)、6階約2510u(同)、7階約2490u(同)、8階約2200u(商業等)、9階約2180u(同)、塔屋約300u(屋上広場、機械置場)で計画。
再開発ビルの建設に伴い、建築敷地の外周部で富士見15号線に沿って2mの壁面後退を行うとともに、千葉駅富士見線の交差部でも壁面後退を行うことで、歩行者の通行の便を確保する。
公共施設の改善では、幹線街路の3・1・1千葉駅富士見線の起点付近にある駅前広場において地下道出入口の改修を行うなどして、幅員25m(全幅50m)、延長約40m、広場約4200u(全体約1万3700u)の同路線を、幅員25m、延長約50m、広場約4200u(全体約1万3700u)に変更。
また、区画街路の富士見14号線(幅員8m、延長約45m)と富士見22号線(幅員4m、延長約45m)を廃道とし、代わりにグランドモールを配置することで歩行者の通行機能が損なわれないようにする。このほか、幹線街路の3・4・38新町若松町線(幅員11m、延長約120m)と、区画街路の富士見15号線(幅員8m、延長約80m)は整備済み。
事業費は176億2900万円を見込み、収入の内訳は補助金16億円、参加組合員負担金140億2400万円、公共施設管理者負担金6億6000万円、その他13億4500万円。
一方、支出の内訳は調査設計計画費6億2300万円(16年度3億3700万円、17年度3900万円、18年度5600万円、19年度7900万円、20年度7900万円、21年度3300万円)、土地整備費14億7500万円(16年度2000万円、17年度3億8500万円、18年度4億8000万円、19年度4億8600万円、20年度2300万円、21年度8100万円)、補償費38億8500万円(16年度35億600万円、17年度3億300万円、18年度1700万円、20年度5900万円)、工事費104億3600万円(16年度1億6700万円、17年度12億5100万円、18年度5億3200万円、19年度33億9200万円、20年度45億6100万円、21年度5億3300万円)、事務費6億3200万円(16年度2億1100万円、17年度7300万円、18年度4900万円、19年度1億2500万円、20年度1億4700万円、21年度2500万円、22年度200万円)、それに借入金利子5億7800万円。
再開発事業に伴うコンサルタント業務は松田平田設計が担当し、事業協力者として清水建設が参画。準備組合では昨年度、事業提案の募集を行い、組合設立後に同社を特定業務代行者とする方向で協議を進めている模様。