大阪市は、PFI方式での整備を予定している天保山客船ターミナルについて、事業実施方針案を公表した。事業方式はBTO方式またはBOT方式を想定しており、11月下旬の実施方針の正式公表までに決める。事業者の公募は、2017年5月に公告する予定だ。
事業者は複数の企業で構成するグループを想定。応募要件に関しては、▽設計▽施工▽工事監理―について、それぞれ設定している。
設計に当たる企業の応募要件は、▽市の「建築設計・監理(一級)」の入札参加資格がある▽06年度以降に官公庁発注の建築設計業務の元請け実績がある―など。
施工に当たる企業の応募要件は、▽市の「建設」の入札参加資格がある▽建設(具体的な工種については実施方針公表時)の総合評定点が一定の点数以上(具体的な点数は募集要項公表時に掲示)▽06年度以降に官公庁発注の建築工事の元請け実績がある―など。
工事監理に当たる企業の応募要件は、市の「建築設計・監理(一級)」の入札参加資格がある▽06年度以降に官公庁発注の建築工事監理の元請け実績がある―など。
新客船ターミナルは基本的に平屋か2階建て。施設内容としては、▽入出国審査スペース(2010平方b)▽荷物置き場(1320平方b)▽多目的ホール(1020平方b)▽待合室(314平方b)▽事務室(5室)―などを求める。
事業区域面積は全体で約1万0500平方b。このうちターミナル敷地は3139平方b、岸壁は7400平方bとなっている。区域内にある現施設は鉄筋コンクリート造2階建て延べ2979平方b。
現在の客船ターミナルは、1969年に貨物上屋として建築、その後83年にターミナルとして改修した。老朽化が進んでいる他、バリアフリーに対応できていない課題を抱えている。場所は大阪市港区築港3ノ11ノ1。
提供:建通新聞社