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建通新聞社四国
2016/09/13

【香川】橋建協&四国地整意見交換 未来持続型に

 四国地方整備局(名波義昭局長)と日本橋梁建設協会(橋建協、石井孝会長)との意見交換会が7日、高松サンポート合同庁舎で行われ、橋梁事業を未来持続型とするための環境整備、担い手の確保・育成や橋梁保全事業の環境整備などについて意見を交わした(写真)。橋建協からは石井会長や川田忠裕副会長をはじめ、板東憲一郎四国事務所長ら役員が出席した。
 橋建協は、国内の鋼道路橋発注量がピーク時の86万dから、ここ数年は20数万dまで落ち込み、低い水準で推移している現状を示した。その上で高品質な製品を納入できる鋼橋の工場製作のメリットを踏まえ、鋼橋の魅力を浸透させるために長期的、安定的な発注を要望した。四国地整は南海トラフ巨大地震への防災・減災対応や道路の老朽化対策、道路事業の「四国8の字ネットワーク」を含む高速道路ネットワークの重点的な整備と、事業展開の方向性を示し協会に理解を求めた。
 橋建協は設計変更ガイドラインの受発注者への理解度アップの推進や適正な工期設定による詳細な条件明示を要望。四国地整は、四国品確協の各県部会を通じさらなる適切運用への協力を求めることを協会に伝えた。
 一方、担い手の確保・育成で、橋建協は新3K(給料、休日、希望)が得られる事業を目指し、若手技術者が将来の夢を描ける斜張橋やつり橋などの長大橋プロジェクト計画を提案。四国地整は長大橋計画は現時点でないとしながらも、橋梁の形式選定で現地条件、施工性など総合的に判断し、「桁橋以外の特殊橋梁の適用が可能な場合は積極的に検討する」と前向きに回答。既設橋梁でも高知県仁淀川町からの要請に基づく全国初の直轄修繕代行による「大渡ダム大橋」のつり橋補修工事に触れ、今後も自治体からの要請による橋梁修繕事業などの展開に含みを持たせた。
 この他、100年橋梁を増やすため、橋建協は鋼橋上部の保全工事で鋼材の特性を理解した元請け業者による管理・施工の必要性を強調。同工事について「鋼橋上部工事」工種での発注を要望した。四国地整は「専門的な知識を必要とする橋梁保全工事について構造に詳しく、高い技術力を有する会社での施工が望ましい」との認識を示し協会側に引き続き協力を要請した。

提供:建通新聞社