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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/09/12

【山梨】先行区間20年度から開通を/138号新屋拡幅

 国土交通省関東地方整備局は、国道138号新屋拡幅事業(富士吉田市上吉田七丁目〜上吉田堰林、L約2・6q)の進捗状況を事業評価監視委員会に示した。本年度は用地取得へ向けた測量調査などを実施しており、早期開通を目指し事業推進を図るとの対応方針を説明し、事業の継続が了承された。先行整備区間である富士見公園前交差点から富士見バイパス南交差点まで約850m区間は2020年度からの開通を目指し事業を推進していく。
 国道138号新屋拡幅は、2車線の現道の渋滞緩和や安全性の向上、観光産業など地域経済に寄与するため計画。10年3月に都市計画変更決定を行い、12年度に事業化した。事業費は約80億円。
 全体延長は、上吉田七丁目の上宿交差点から上吉田堰林の富士見公園前交差点までの約2・6q。幅員は、現在の2車線(9・5m)を4車線(24m。標準)に拡幅する。構造規格は第4種第1級で、設計速度は60q/h。車道は14mで、歩道を両側に設置する(4・25m×2)。中央分離帯(1・5m)も設ける。
 事業を担当する甲府河川国道事務所では、市や有識者などで組織する「周辺地域まちづくり検討委員会」で道路設計(設計業務は建設技術研究所が担当)を進め、15年7月には事業計画説明会を開いた。
 整備にあたっては、計画区間の東側にあたる富士見公園前交差点から富士見バイパス南交差点まで約850m区間を先行区間に位置付けている。合わせて、上宿交差点と新屋交差点でも部分的な改良も行い、早期の整備効果の発現に努める。
 事業評価監視委員会で関東整備局は、同事業の費用便益について、事業の全体の総費用72億円に対して総便益は182億円と大きく上回ることを説明。
 県知事からも、「事業と連携した周辺のまちづくりに期待が高まり、富士山噴火の際の緊急輸送路が確保されるなど必要性が高い事業で、早期完成を」と要望されていることと紹介。
 そのため、先行整備区間は20年度からの開通を目指し事業を推進し、まちづくり区間は市のまちづくり計画の状況を踏まえ22年度からの開通を目指して事業を推進すると説明し、事業の継続が了承された。
 なお、本年度は用地調査等業務を疾測量に、用地測量等業務を望月測量設計に、それぞれ委託している。