熊本県建設産業団体連合会(建産連、橋口光コ会長)は7日、熊本地震に関する要望書を足立敏之参議院議員に手渡した。所属する9団体は、計画的発注や適正工期の設定、地元企業への発注など団体の実情に沿って要望。足立参議は「熊本のしっかりとした歩みを確実なものとするため、地震からの復旧・復興に全力で取り組む」と約束した。
キャッスルであった要望会には、来賓として、菊川滋元国土交通省技監、山口裕県議会建設常任委員長、県議会議員の計10人、建産連から各団体の代表など約100人が出席した。
要望書の作成にあたっては、建産連が所属22団体に依頼。復旧工事が本格的に始まっておらず課題が顕在化していない団体もあった。
建設業協会は「総事業量を共有しないまま発注が集中すれば不調不落が多発する」として、円滑に執行できるためにも各発注機関と業界団体が情報共有・連携して計画的に発注するよう求めた。
測量設計コンサルタンツ協会は▽災害査定の簡素化・効率化▽災害時の地元企業への発注―の2点を要望。日本各地で発生する大規模災害への対応を踏まえ、「平常時から人員を雇用できる経営環境が必要」として、防災や地域活性化のために一定量の公共事業費確保も訴えている。
造園建設業協会は「業種区分の柔軟な対応と地場産業育成・技術者継承を考慮した発注」、法面保護協会は「早期復旧と危険個所解消のための防災・減災対策予算の拡大」など。資材等団体からは、実情に合わせた運搬費計上・配達運搬費用改定(砕石業協同組合連合会)、新技術の活用(生コンクリート工業組合)などを挙げている。
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西日本建設新聞社