日刊建設工業新聞
2016/09/09
【鳥取】県9月補正を予算案281億円固める 14日開会の議会に提案へ
県は7日、一般会計281億円の2016年度9月補正案を固めた。補正後の一般会計総額は3861億円。14日開会の9月定例県議会(〜10月12日)に提案する。9月補正は国の第2次補正予算を取り込んで大型となり、近年では12年度2月臨時補正339億円に次ぐ規模。
主な事業は私立学校施設整備補助金に3億5400万円(17〜26年度債務負担行為4億8900万円)。12月にも着工する鳥取城北高校の校舎・鉄骨造5階建て7135平方bと体育館・鉄骨造3階建て2370平方b、来年3月から整備する鳥取敬愛高校の校舎・鉄骨造3階建て4073平方bの改築事業を助成する。
特別支援学校では3校のエアコン整備に7900万円。鳥取盲学校19台、白兎養護学校10台、倉吉養護学校22台の更新を前倒しする。
国の「国立公園満喫プロジェクト」モデル地域に選定された、大山隠岐国立公園では「大山開山1300年祭」推進事業を絡めて3億4700万円をかけて施設整備する。大山博労座の駐車場改修や、美保湾展望駐車場にビューポイントを整備するほか、避難小屋や登山道の修繕、公衆トイレなどを改修する。
鳥取砂丘コナン空港は空港ターミナル機能の強化に9億円。国内線ターミナルと国際会館を一体化し「空の駅」として観光交流の拠点とする。
境港管理組合負担金は100万円(事業費7億円)。大型クルーズ船に対応し、直轄事業の境港・中野地区岸壁に係船柱を追加整備するほか、竹内南地区岸壁の早期完成に向けて地盤改良を実施する。
TPPに向けた農林水産業の強化では、産業パワーアップ事業に2億8600万円。JA鳥取いなばのらっきょう加工施設と、JA鳥取中央のらっきょう共同乾燥施設の整備費4億4000万円の半分を助成する。畜産試験場整備には2億3900万円。試験場前にある旧職員宿舎を解体、撤去して乳用牛施設を移転整備する。牧場機能強化では、鳥取放牧場の牛舎と堆肥舎などの整備に2億8700万円。林業・木材産業の対策は、森林組合などが実施する路網整備、間伐材の生産支援に9億8000万円を充てる。
また、公共事業は160億9800万円を盛り込んだ。内訳は補助(交付金)事業149億8500万円、直轄事業9億3900万円、単県事業1億7400万円。
国道178号・岩美道路など地域高規格道路のほか、道路災害防除をはじめ河川、砂防、農業農村整備事業などに前倒しで取り組む。都市公園事業では、布勢総合運動公園にある補助競技場内のトラック、フィールドの舗装張り替えや、陸上競技場と野球場のスタンド改修に4億8300万円を投入する。