北海道建設新聞社
2016/09/08
【北海道】開発局の大雨被害額は700億円超−274号中心に道路600億円
北海道開発局は、8月中旬以降の一連の台風による大雨で道路と河川の被害額が700億円を超える見通しであることを明らかにした。このうち道路は甚大な被害が出ている274号を中心に600億円に達しているもよう。河川は堤防などの河川施設に100億円を超える被害が出ているとみられる。
激甚災害の指定に向け、7日までに被害の概算額をまとめた。
道路は、8月20日からの台風11号、9号による大雨で上川町の273号高原大橋(鋼橋、124・5m)が大きく損傷。同30―31日に接近した台風10号による大雨では、274号と38号で大きな被害が出た。38号は狩勝峠で土砂崩れ、清水町内で2橋が落橋したり橋台が損傷した。274号は日高町千栄―清水町(約44`)の区間で複数の橋が落橋したほか、路肩洗掘、大規模な斜面崩壊が相次いで見つかっている。現在も職員が現地を踏査して被害状況を調査しているが、被害の全容はつかめていない。道路の被害額のほとんどが274号とみられる。
河川は常呂川、釧路川、石狩川、十勝川、湧別川、渚滑川、鵡川の各水系で堤防の決壊や洗掘が相次いだ。
このほか農業施設は、十勝地方を中心に開発局が整備した排水路などの施設が二十数`にわたり被災しているとみられ、被害額は数十億円に上っているもよう。