富山県は、薬事研究所など3産業支援機関の機能拡充に向け、分析センターやラボの整備を計画している。9月補正予算案に14億4100万円を計上した。
薬事研究所(射水市中太閤山)には9億4200万円を投じ、未来創薬開発支援分析センター(仮称)を増築する。バイオ医薬品など付加価値の高い製品開発を促進するため、イオントラップ型・飛行時間型質量分析計などの共同利用機器を設置し、県内企業らを対象とした相談、研修用の会議室も設ける。
ものづくり研究開発センター(高岡市二上町)の製品機能評価ラボ整備事業には、3億4400万円を投入。品質評価や信頼性試験のための設備を備えたラボを建設し、県内企業の製造品の品質評価を支援する。これまで研究開発や試作加工を行っていたが、企業ニーズに対応し、新たに大型振動試験機や製品残留応力評価試験機などの6設備を導入する。
高岡市オフィスパークの総合デザインセンターでは、隣接してデザイン商品開発ラボ(仮称)を設ける。事業費は1億5500万円。県内、国内外のデザイナーや作家、企業が交流し、新製品の共同開発につなげる。
いずれも今年度から2カ年で整備を進め、18年度の供用開始を予定している。