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建通新聞社(神奈川)
2016/09/07

【神奈川】川崎市 (仮称)臨海部ビジョン 17年度末までに策定

 川崎市は、同市の臨海部の目指すべき将来像と、その実現に向けた戦略と取り組みの方向性を示す「(仮称)臨海部ビジョン」の策定作業に本格的に着手する。中間とりまとめを2016年度末に、ビジョンの成案を17年度末までにまとめる。
 ビジョン策定に当たっては、有識者懇談会を設置するとともに、企業や市民などの関係者へのインタビューを行い幅広く意見を集約する。将来想定に基づき30年後を見据えた臨海部の目指すべき姿を十分に議論し、関係者間で共有。さらに、その実現に向けて川崎臨海部が関わるさまざまな主体が取り組むべき方向性や、先導的・モデル的に実施するプロジェクトを検討する。
 川崎市の臨海部は面積約2800fで事業所数約2300、従業者数約5万9000人。これまで我が国全体の経済発展の牽引役を担ってきたが、産業構造が大きく転換する中、JX・東燃ゼネラル石油の経営統合など石油化学産業・鉄鋼業の企業再編や生産拠点の統合が進められている。また、高度経済成長期以来、生産を続けてきた設備が老朽化し、設備更新に向けた課題が生じている。一方、殿町のキングスカイフロントではライフサイエンス分野の国際戦略拠点形成が進み、新たな成長産業の核ができつつある。こうした大きな変化を乗り越え、持続的に発展し続けるために、ビジョンをまとめる。
 ビジョン策定過程で都市拠点像を検討する際の論点は次の7項目。
 @我が国の成長を牽引してきた基幹産業の国際競争力の維持と環境との好循環の実現
 A人類の課題解決に貢献する先端科学技術を活用した新たな産業分野のクラスターの形成
 B脱炭素社会に対応したスマートコンビナートの形成
 C世界トップレベルの防災対策と安全安心の地域づくり
 D港湾、空港、道路などが連結する物流拠点の形成
 E臨海部に集う人々の生活スタイルを支える住まいや働きやすい環境の整備
 F市民が魅力を感じる地域づくり
 提供:建通新聞社