トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2016/09/01

【東京】都 総合評価に区市町村実績反映へ

 東京都は、総合評価方式の入札に区市町村の工事成績を反映させる取り組みを開始する。都の工事実績を持たない新規参入業者の受注機会確保が狙い。区市町村が工事成績の総評定点の平均点を算出している場合は、都の発注工事の総評定点の平均点と比較して補正係数を算出し、区市町村の総評定点を補正する。区市町村が平均点を算出していない場合は、総評定点が65点以上のものに限って有効とし、総評定点を65点として取り扱う。9月下旬以降に公表する道路舗装工事2件と一般土木工事2件の計4件で試行する。
 都が比較的小規模な工事(予定価格が建築4億円未満、土木3億2000万円未満、設備1億2000万円未満)で試行している施工能力審査型の総合評価では、工事成績評定通知書の総評定点の平均に応じて最大で「13点」を工事成績評価点として加算している。都の工事実績がなければ「0点」となるため、落札するためには低い金額で応札しなければならず、都の工事参入への“障壁”とされている。
 都では公共工事の中長期的な担い手の育成・確保の観点から、新規参入業者の受注機会確保が必要だと判断。新たに区市町村の同一業種の工事成績評定通知書も評価対象に加えた施工能力審査型総合評価方式を試行する。
 評価対象とするのは、都が発注する工事の施工場所に区市町村と、そこに隣接する区市町村が発注した工事(契約金額500万円以上でコリンズに登録された案件)の工事成績評定。
 区市町村によって総評定点の平均点を算定している所としていない所があるため、「平均点による補正(区市町村ごとに設定する補正係数を乗じた総評定点)」または「一定の評価(一律65点の取り扱い)」を行って、総評定点を算出する。
 試行する工事は建設局が所管する▽街路築造のうち歩道舗装工事(28北南―三鷹3・2・6)▽白子川護岸整備工事(その105の3)▽府中の森公園駐車場舗装等改修工事▽路面補修工事(28二の16)―の4件。街路築造と白子川護岸の2件は「平均点による補正」、府中の森公園と路面補修の2件は「一定の評価」により区市町村の工事成績を反映させる。
提供/建通新聞社