富山県土木部港湾課は、伏木富山港(富山地区)公害防止対策として富岩運河下流部で覆砂の試験施工を計画し、今冬に着手する。
富岩運河の環境調査で水質、底質から基準値を超えるダイオキシン類を検出。01年に有識者などで構成する検討委員会を設置し、汚染原因や対策工法などの検討を行い、対策が必要となる汚染底質量は約29万立方メートルと推定。14年度から中島閘門上流部の対策工事を先行して実施している。
中島閘門から下流部では、過去の試験施工地点で最も外力の大きい萩浦小橋下流地点を対象に、砂で封じ込める覆砂の試験施工を行う。覆砂材には▽単粒度砕石(中央粒径8ミリ以下)▽粒度調整砕石(同2・36ミリ以下)▽特殊マット+砂―の3ケースを用いる。試験施工後に覆砂形状や汚染物質の覆砂への混ざり込み状況を調査するほか、水門の設置など外力に対応した他の対策工法についても検討する。
中島閘門上流部の約1・45キロ区間では、浚渫工を終え、順次覆砂工を進めている。総工費は約20億3400万円。