曹洞宗・大本山總持寺祖院(輪島市門前町)は2日、「震災復興事業・山門及び香積台(こうしゃくだい)等保存修理工事」について、松井建設、魚津社寺工務店(名古屋市)、真柄建設の指名3社で入・開札を実施し、松井建設に落札決定した。
計画によると、1932(昭和7)年に完成した山門(総ケヤキ造り瓦ぶき、高さ17・4メートル、間口20メートル、奥行き14・4メートル)を半解体後に曳家で一旦移動し、基礎部分の補強などを実施。総受付や浴場などが入る香積台(木造2階建て)は半解体して揚家後に修理する。
このほか、山門と香積台の間にある禅悦廊(ぜんえつろう)と、大祖堂と坐禅堂をつなぐ玄風廊(げんふうろう)の保存修理も行う。玄風廊はすでに解体・格納済み。
20(平成32)年度中の整備完了を見込む。設計・監理は文化財工学研究所(東京都)が担当。
07年3月の能登半島地震で被害を受けた登録有形文化財を修復する震災復興プロジェクトの一環。これまでに、大祖堂や鐘鼓楼などの修理を終え、現在は仏殿などの工事を進めている。今回の山門などで全体事業が完了する。