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西日本建設新聞社
2016/09/01

【熊本】設計・施工一括でプロポ 熊本市民病院再建 事業費234億

 熊本地震で被災した熊本市民病院の移転建て替えに向けた再建基本計画がまとまった。病床数は392床で延床面積は3万 5000平方b程度、概算事業費(用地費除く)を約234億円と試算した。基本設計を含む設計・施工一括発注方式によるプロポーザルで選定する方針で、早ければ開会中の定例市議会に関連予算を追加提案する。
 計画によると、階数は6階建とし、1〜2階に総合相談や外来部門、検査部門、3〜4階に手術部門や管理部門、5〜6階に病棟を配置する。屋上にはヘリポートを設置し救急部門に直結する専用エレベータを設ける。
 整備方針として、高齢者や障害者に配慮したバリアフリーやユニバーサルデザインを採用、患者の利便性の観点から短い患者動線、わかりやすいゾーン分け、明確なサイン計画を導入する。太陽光発電や施設緑化、雨水利用、壁・ガラス窓の断熱、雨水浸透など環境に配慮。防災拠点施設として免震構造を基本とする。
 建設地は、東区東町の国家公務員宿舎「東町北住宅」敷地内。西側隣地の宿舎との離隔を考慮し、東側に寄せて建設し、西側に300台程度の駐車スペースを確保する。
 概算事業費は▽設計・監理費約6億円(基本・実施設計、解体設計、工事監理等)▽工事費約176億円(本体工事、外構工事、既存病院解体等)▽医療機器整備費等約50億円(医療機器整備、電算システム整備等)▽その他約2億円(移転費用等)―の計約234億円と見込んでいる。用地取得費については、国との協議の中で詰める。
 整備スケジュールは、基本設計4カ月、実施設計9カ月、新病院建設18カ月と想定、並行して既存建物の解体設計(3カ月)、同解体工事(8カ月)を進める。
 標準的な建設工期では開院まで約3年間を要するとしているが、震災復興のシンボルの一つとして平成30年度中の再建を目指しており、工期短縮に努める。

提供:西日本建設新聞社