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建通新聞社(中部)
2016/09/08

【三重】河川氾濫、堤防決壊を防ぐ対策議論 三重四川災害対応連絡会

 三重四川(鈴鹿川・雲出川・櫛田川・宮川)の洪水に備えるため「三重四川災害対応連絡会」委員会が順次開催され、国土交通省、気象台、県、流域市町の首長らが出席し、減災に係る取り組み方針を議論している。8月29日には津市内で、「第2回雲出川委員会」=写真=が行われ、前葉泰幸津市長らが出席し、取り組み方針について意見を交わした。社会全体で洪水に備える「水防災意識社会 再構築ビジョン」に基づく取り組みについて2020年度を目標に進める。各河川では、櫛田川委員会が8月23日、鈴鹿川委員会が26日に開かれた。宮川委員会はきょう8日に県伊勢庁舎で開かれる予定。
 第2回雲出川委員会では、会長を務める川村謙一三重河川国道事務所長が、鬼怒川の氾濫を招いた昨年9月の関東・東北豪雨に触れ、「減災に対する取り組み方針に沿って関係機関が連携の下で対策を行うことが大切だ」と述べた。
 議事では、7月に開かれた第1回雲出川委員会で示した、土砂災害警戒情報の目的や改善案などを踏まえて、5年間で達成すべき目標として、大規模な水害に対して、「逃げ遅れゼロ」、「社会経済被害の最小化」などを目指すものとした。
 5年間で実施する取り組みとして、@防災意識向上のための取り組みA避難行動の確実化に向けた的確な情報提供B被害軽減のための水防活動・排水活動C河川管理者が実施するハード対策―を4本柱とした。このうち施設整備などのハード対策では、防災行政無線の補強、施設・庁舎の耐水化、堤防決壊時の復旧工法などの対応の検討、優先的に対策が必要な堤防整備や河道掘削、洪水を安全に流すための天端舗装、決壊を遅らせる堤防裏法尻の補強などを挙げた。

提供:建通新聞社