京都府は、流域下水道の幹線管渠の下水熱の有効利用に向け、事業化の検討に入る。
府は8月31日、「平成28年度流域下水道における下水熱の有効利用に係る事業化計画策定業務」について公募型プロポーザルで公告した。
府における下水熱の民間利用をより一層促進させるために、桂川右岸及び木津川流域下水道幹線管渠の下水熱ポテンシャルを調査し、近傍に立地する事業所における下水熱利用の可能性及び採算性の試算、低炭素化効果を評価し、熱供給サービスの実現化等の検討を行い、事業化計画を策定する。
対象は、@桂川右岸流域下水道(京都市、向日市、長岡京市、大山崎町)とA木津川流域下水道(京都市、宇治市、城陽市、八幡市、京田辺市、木津川市、久御山町、井手町)とB木津川上流流域下水道(木津川市、精華町)。
@とAは、下水熱ポテンシャルの調査(下水流量データ及び幹線管渠情報により各マンホールの下水量を推定し、ポテンシャルマップを流域ごとに作成)、下水熱利用の採算性試算(幹線管渠周辺に立地する下水熱利用の実現可能性の高い調査対象施設を流域下水道ごとに2施設(計4施設)抽出し、下水熱利用設備を導入した場合のコストを比較・検討し経済性を評価)、低炭素化効果の評価(採算性試算の対象とした施設について下水熱利用設備を導入した場合の一次エネルギー消費量及び低炭素化効果を算定)、熱供給サービスの事業化検討(下水熱供給事業を実施する際に必要となる京都府側の受入体制や条例制度、料金体系など事業スキームに関する検討を行い、事業化に向けた計画作成)を行う。Bは熱供給サービスの事業化検討のみ行う。
プロポの主な参加資格は▽最近5ヵ年において官公庁又は日本下水道事業団が発注する下水熱の民間利用に係る計画策定もしくは調査事業の完了実績があるなど。
募集要領等は9月7日まで配布及び府ホームページからダウンロード可。参加表明書など応募書類の提出は9月16日まで。
参加表明書の提出のあった者の中から、書類選考で企画提案書提出者を9月16日頃に選定する。提出期限は9月30日まで。その後、10月上旬にプレゼンテーションを実施する。
企画提案書、価格提案書、プレゼンテーションについて評価基準に基づいて、外部有識者の意見(採点等)を聴取した上で評価する。総合点が最も高い者を契約相手候補者として選定する。
候補者の選定後、参加者全員に選定又は非選定の結果を通知する。選定結果通知日の翌営業日に選定結果を公表する。
委託期間は29年2月20日まで。
委託上限額は990万円(税込)。
担当は京都府環境部水環境対策課(рO75−414−5206)。