淀川水系で今後5年間に実施する減災に係る具体的な取り組みがまとまった。大阪府域分のハード施策としては、「洪水を河川内で安全に流す対策」延長約25・1`について、優先的に実施する。今後は、危機管理型ハード対策の延長23・9`区間と併せて、国土交通省近畿地方整備局で順次、未実施部の調査・設計、工事を進め、2020年度までに全区間の対策を完了させる。
洪水を河川内で安全に流す対策は、漏水対策(浸透含む)が淀川延長約2・3`と木津川下流延長約12・9`の2河川、パイピング対策が淀川延長約0・7`、宇治川延長約0・34`、木津川下流約7・1`の3河川、堤防整備・河道掘削が宇治川延長約1・3`、桂川延長約7・1`の2河川の内訳となっている。侵食・洗掘対策箇所はなかった。
危機管理型ハード対策は、堤防天端の保護が淀川延長約2・2`、宇治川延長約1・6`の2河川、堤防裏法尻の補強が淀川延長約8`、宇治川延長約1・8`、桂川延長約3・6`、木津川下流延長約6・7`の4河川を想定する。
沿川自治体によるハード対策では、大阪市、高槻市、守口市、枚方市、大東市、摂津市、府で庁舎などの耐水化などに取り組む。
8月31日に淀川管内水害に強い地域づくり協議会(大阪府域)で審議・承認された「水防災意識社会再構築ビジョン」に基づく淀川の減災に係る取組方針に盛り込まれた。同協議会の構成メンバーは、近畿地整、水防事務組合、水資源機構、気象台、大阪府、大阪市などの沿川11市1町。
提供:建通新聞社