トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(山梨)
2016/08/31

【山梨】子どものこころのケア総合拠点整備を構想

 発達障害などを支援する本県の総合的な基本構想を策定する委員会が8月30日に甲府市内で開かれ、県が整備を構想している「子どもの心のケアの先進的な総合拠点」について議論した。
 県が想定している総合拠点は、発達障害や子どもの心の問題に関する相談・診療機関である「こころの発達総合支援センター」(甲府市北新1―2―12県福祉プラザ内)を移転し、治療や生活・教育機能を持つ新たな施設(児童心理治療施設)を併設して、全国に先んじた高度な医療センターとする。
 委員会で県は、現在の「こころの発達総合支援センター」について、診療や相談待ちが長期化し、検査設備が無く、相談室や待合室が手狭いなどを課題を挙げ、機器や設備などの強化が必要と説明。
 児童心理治療施設については、本県には設置されていないが、全国では34道府県に45施設が整備されており、委員からも「養育への支援だけでなく、医療や福祉、教育を踏まえた支援体制が必要であり、児童心理治療施設は必要」という意見が出ている。設置運営方法については、本県では公設公営が良いのではという意見が出た。
 また、総合拠点の整備に関連して、中央児童相談所(県福祉プラザ内)について、相談件数の増加に伴い相談室などが不足し、施設の狭あい化が進み、相談所の拡充整備が必要と県が説明。委員会のワーキンググループでも、総合拠点と一体的に整備してほしいという意見が出ていることを紹介した。
 検討委員会は、県内の医療関係者や有識者などで構成。先進的な総合拠点のあり方や機能、規模などを協議している。次回は10月ごろに開催する予定。
 一方、県では、発達障害に対する総合的な基本構想策定の調査業務を、みずほ情報総研梶i東京都千代田区)に委託している。業務内容は@県の医療環境の現状分析A県内医療機関の役割分担や連携などの整理B他道府県などの情緒障害児短期治療施設の状況収集C運営形態や施設機能、設置場所などの調査・分析―など。