松山市道後温泉活性化計画審議会(会長・柏谷増男愛媛大学名誉教授)が22日開かれ、道後温泉本館改修の工事方針を「営業しながらの工事」、「国体・椿の湯完成後の速やかな着工」などとする審議内容をまとめ、松山市に答申する。市では今後、答申を受け仮設計画や工事設計、工事期間、総事業費の算定など実施計画をまとめていき、2017年度または18年度の着工を目指す。
本館改修は耐震補強と維持のための修理で、内容は木造棟と鉄筋コンクリート部分の連結、壁内部に構造用合板を設置、床・天井の補強など。施工方法を「営業しながらの工事」とし、T期で霊の湯、U期で神の湯を施工。工事期間は約11年が示されたが、委員から1年でも早い完成を望む声が多く出された。
着工時期は17年国体が終了し、椿の湯が完成した後、速やかな時期とされ、えひめ国体終了は10月10日、障害者スポーツ大会は10月30日に終了するほか、椿の湯(別館)は7月9日に起工式が行われ、工期は17年10月16日となっている。
また工事期間中の誘客対策として見学施設やデッキの設置、仮囲いのスケルトン化などの方策も示された。
審議会では、一刻も早い耐震化の必要性を共通認識としているものの、作業スペース(ヤード)の確保に伴う交通制限が地域経済への影響を懸念する声もあり課題として残り、今後も住民との調整を求めた。
提供:建通新聞社