北海道建設新聞社
2016/08/25
【北海道】「激甚指定も視野に」−大雨被害の復旧予算で橋知事
自民党の政務調査会は24日、党本部で北海道総合振興特別委員会を開き、17日からの大雨災害について、国土交通省北海道局と道から被害状況の報告を受けた。高橋はるみ知事は復旧に必要な予算について「9月の定例道議会に補正予算を計上したい」との考えを述べ、関連予算の確保を党に要望。道内選出の国会議員からは、氾濫した河川は応急復旧ではなく恒久的な対策が必要などと道局に求めた。
高橋知事は「広範囲にわたり大きな被害が出ているのが今回の特徴。被害状況を精査中だが、場合によっては激甚災害の指定を視野に入れている」と話し、指定に向けて国に要望していく考えを示した。その上で、迅速な復旧に必要な予算を党と道局に要望した。
吉川貴盛衆院議員は「河川は同じところが決壊したり氾濫したりしている。応急的な処置だけでなく、恒久的な処置を考えてほしい」と話し、治水の抜本的な見直しを道局に求めた。
このほか会合では、2016年度補正予算と17年度予算の概算要求について議論。田村秀夫道局長は「優先課題推進枠を含めて裁量的経費は最大1・17倍まで要求できる」と開発予算の見通しを説明した。その上で、交通ネットワークの強化による都市機能・生活機能へのアクセス確保、農林水産業の生産基盤強化、食・観光産業を支えるために必要な社会資本整備を進めるなどとした重点事項を報告した。
同席した北海道建設業協会の川島崇則副会長は「安定的な当初予算が建設業の経営に最も大事なので、来年度予算も安定的に増額を確保していただきたい」と話した。