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福島建設工業新聞社
2016/08/25

【福島】30年度まで砂防施設長寿命化計画策定/県土木部

 県土木部は、管理する全砂防関係施設を対象とした長寿命化計画の策定を進めており、「砂防設備」「地すべり防止施設」「急傾斜地崩壊防止施設・雪崩防止施設」の3部門で、30年度までの策定を目指す。先行する砂防設備では、27年度に調査・点検の要領を固めており、今年度から長寿命化計画に基づく点検のサイクルに入っている。ほか2部門も今年度内に方針を立てて、29年度から点検を行う。点検を通じ、個別施設ごとの健全度を評価・整理し、修繕等の優先順位を検討した上で、具体的な対策工法を選定、年次計画としてまとめていく。
 国の「インフラ長寿命化基本計画」に基づき、個別施設計画として策定を進めている。
 砂防関係施設の点検はこれまで維持・管理の一環として行ってきたが、長寿命化計画により施設ごとの点検のサイクルを確立し、機能・性能の長期保持を図る。
 砂防分野は3部門で計画をつくる。まず調査・点検の進め方などについて方針を定めた上で、実際に各施設の点検を実施し、点検結果から健全度を整理。修繕や改築、更新など対策の優先順位を検討する。点検、健全度評価、優先順位の検討までは外部委託する。ここまでの成果を踏まえて県が対策工法を選定、年次計画にまとめる。点検の頻度は施設ごとに、劣化のレベルに応じて設定する。
 健全度はA(対策不要)からB(経過観察)、C(要対策)で評価する。BとCはさらに、頻度の多寡や損傷の大きさによって「1」と「2」の2段階に区分。全部で5段階とする。
 計画は、砂防設備を先行。27年度に点検の方針を立て、今年度から点検を行っている。残り2部門は今年度に点検要領をまとめ29年度から点検を実施。3部門ともこの結果を基に、30年度までに全施設の点検を終え、長寿命化計画としてまとめ上げる。
 県が管理する砂防関係施設は、27年3月までの概成個所数で砂防設備377カ所、地すべり防止施設61カ所、急傾斜地崩壊防止施設367カ所の計805カ所ある。1カ所で複数の施設が存在する場合があるため、実際の施設数ではこれを上回る。