日本工業経済新聞社(群馬)
2016/08/22
【群馬】前橋市が日赤跡地の活用で事業者を12月に公募
前橋市は、移転工事を進めている日本赤十字病院の跡地3・8haの利活用について、12月から来年1月にかけて整備および運営事業者の募集を予定している。跡地は、前橋版CCRCの先駆的施設として整備を計画。今月末までに、庁内で設立した検討委員会への助言や意見交換を行う推進協議会を立ち挙げるなどして公募条件を詰めていく。2017年度中に事業者を決定し、18年からの事業開始を見込んでいる。
当初計画案では、本年度に基本構想と基本計画を策定し、2017年度に事業計画案を公募、18年度に契約を締結する計画だった。その後の検討で、民間事業者による事業の成立可能性などを早期に見極める必要があることなどを理由に事業者公募を前倒しした。
公募に先立ち、基本計画・基本構想の策定や事業予定者の募集要項、公募等への支援業務などを15年度に基礎調査を行った三菱総合研究所(東京都千代田区)に委託しており、12月までに完成させる。
市は今後、8月中に日赤や県、前橋商工会議所などからなる前橋版CCRC構想推進協議会を設立。庁内の検討委員会に対して助言や意見交換を行う。検討委員会では市が基本計画などの素案を作り、協議会に意見を求める形式で進める。
12月から来年1月には、事業予定者の公募を開始する。12月定例議会には公募後の対応支援業務に関する補正予算を上程。応募者対応、審査、契約協議対応などの支援業務などを委託する。公募期間は、17年度5〜6月程度までを見越している。
市では、5月にこれまで実施していた前橋版CCRC構想の基礎調査結果を公表。市内全域への施策展開と日赤跡地を先駆的施設として整備する方針を示している。
日赤跡地に整備する施設へ導入する基本機能は◇住まい◇医療介護◇生きがい創出−の3機能を想定。住まいは、高齢者向けの特別養護老人ホームや子育て層を含んだ一般向けの施設までを幅広い施設を導入する。医療介護では、ICTを含めたデイサービスや子育て支援なども実施する。
生きがい創出では、市民大学としての機能を整備し、生涯教育の場を創出する。
整備手法は、「再開発を含んだ一括整備」と「分割し段階的な整備」の2パターンを想定している。