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　県中部総合事務所は、湯梨浜町の宇谷海岸と琴浦町の赤碕海岸などにある海岸保全施設を対象にした長寿命化計画の策定に乗り出す。老朽化が進む傾斜式の護岸などを対象にしており、同事務所河川砂防課では効率的な修繕や維持管理を目指してコンサルに調査を委託した。
　調査する海岸は、泊漁港の西側にある宇谷海岸と、赤碕港周辺の赤碕海岸の２エリア。宇谷海岸は、背後地に直立式や傾斜式、階段式の護岸や消波提、離岸堤。また、琴浦町赤碕から八橋にかけて続く海岸にも同様の施設が数多くある。
　同事務所県土局では、背後地を防護する機能を効率的に確保するため、従来型の維持管理ではなく予防型の保全に移行。効率的な点検計画や修繕計画をまとめる。近く始まる調査は、施設の健全度や過去の被災履歴、構造、背後地の利用状況などを具体的に把握。潜水調査などは今回の調査に含まない。
　修繕計画については、劣化の状況や将来予測、施設の利用状況などを踏まえて対策工事の優先順位を明確にすることで、ライフサイクルコストの縮減や点検・修繕費用の平準化を実現する。
　同課では、宇谷海岸をシンワ技研コンサルタント、赤碕港海岸の調査をアサヒコンサルタントに委託。長寿命化計画策定に伴う業務に取り組み、今年度末までには修繕工事の対策工法などをまとめた基本的な計画を策定する考え。