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建通新聞社四国
2016/08/16

【高知】牧野植物園磨き上げ基本構想検討委 スケジュールなど確認

 高知市五台山にある牧野植物園の磨き上げ整備基本構想検討委員会の第1回会合が8月5日、同園で開かれ、基本構想策定の進め方や、整備スケジュールについて確認した。基本構想策定の考え方として、事務局を務める高知県林業振興・環境部が、「志国高知 幕末維新博」や牧野植物園開園60周年を見据え、2017〜18年度の完成を目指し先行整備する第一期構想と、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる20年夏までの完成を目指す第二期構想に分け進めると説明。第一期については12月補正で予算化し、先行整備に着手する。
 現状の課題を踏まえ、第一期では、お宝展示の再整備、夜間照明の整備、多くの家族連れが四季折々の植物を見渡せる憩いの場の創出といったハード整備の他、さまざまなソフト面も磨き上げることが計画されている。また第二期では、インバウンド対策など観光資源としての磨き上げ、オフシーズンおよび雨天時対策、駐車場や狭い進入路などアクセス面の改善、長江ほ場の高台移転などの南海トラフ地震対策、研究機能の見える化、体験学習機能を備えた園地の創出などのハード整備やソフト対策が計画されている。
 検討委員会は、来年5〜6月までに計5回開催される予定。第一期については10月に開かれる第3回委員会で構想素案をまとめた後、整備計画を作成、12月補正予算で事業費を計上し、先行整備に着手する。第二期については、第5回委員会で磨き上げ完成図、概算事業費、整備スケジュール、整備手法などが示された後、県議会での報告や地元説明、パブリックコメントを経て、17年9月議会後に基本構想を策定、スケジュールに合わせて随時予算化し、整備を進めていく。
 牧野植物園の敷地面積は18・2fで、うち利用面積は6f。入園者は2008年度の20万人超をピークに年々減少傾向にある。そのため高知県は、「世界に誇れる牧野植物園」を目指し、年間入園者数20万人以上を目指して磨き上げ整備を進めていく。検討委員会は14人で構成され、委員長には東京大学大学院理学系研究科付属植物園の邑田仁氏が選任された。

提供:建通新聞社