第59回京都市都市計画審議会(会長・塚口博司立命館大学特任教授)が5日、京都市内で開催。東映太秦映画村の北側に位置する映画村駐車場用地について、用途制限を緩和する特別用途地区「太秦娯楽・レクリエーション地区」に加えるなどの都市計画変更案を審議し、原案通り承認した。
京都市は、東映太秦映画村や東映京都撮影所など約8・0fについて、地域資源を生かしたレクリエーション地区の充実を図るため、8年5月に太秦娯楽・レクリエーション地区に指定した。
映画村東側の市道太秦経91号線(城北街道)の拡幅、京福電津撮影所前駅の新設といった交通インフラの整備が進む中、今回の変更では従来の区域をA地区とするとともに、映画村駐車場用地(右京区太秦蜂岡町、太秦東蜂岡町の各一部)の約1・6fをB地区とし、従来のA地区と同様に映画に関する産業、文化、娯楽等の施設(劇場、映画館及び演芸場)を設けることができるよう特別用途地区に指定する。
A地区で定めている地区計画についてB地区でも定める。新たな娯楽・レクリエーション施設の誘導を行うことで、更なる情報発信機能と地域資源を生かした娯楽・レクリエーション機能の充実を図る。
B地区の用途地域は現行の第一種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)から第二種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に変更。高度地区は現行の15m第1種高度地区から20m第2種高度地区に変更する。
都計審で委員から「今回B地区に定められた場所はこれまで大型バスの駐車場として利用されてきたが、ここに映画村が新たな施設を建設することになろうかと思う。その場合の代替の駐車場はどうなるのか」と質問があり、市側は「具体的な施設の計画はまだ無いが、今後新しい施設ができた場合の駐車場対策については、事業者としても取り組んでいくと聞いている」と回答した。
都計審では、伏見区横大路千両松町126他の産業廃棄物中間処理施設について、敷地を拡大し、拡大後の敷地にある既存倉庫2棟(▽1号倉庫(S造平屋建、320・42u/高さ8・60m)▽2号倉庫(S造平屋建、360・00u/高さ7・24m))を産業廃棄物処理施設に用途変更するとともに、老朽化した既存破砕機(焼却前処理破砕機)を廃止し、新たに破砕機(焼却前破砕機及び再資源化原料破砕機)を設置する件についても審議。新設の破砕機の1日(24時間)あたりの最大処理能力は▽265・6t(廃プラスチック類)▽417・3t(木くず)▽1122・9t(がれき類)。
質疑で市側は「新たに導入される破砕機はマットレスなども裁断できる」などと回答。審議で原案通り承認した。
都計審ではこのほか、京都駅西部エリアの地域まちづくり構想策定の報告もあった。