トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2016/08/02

【高知】高知県 新たな管理型最終処分場「必要」 検討委で示す

 高知県における管理型産業廃棄物最終処分の在り方に関する基本構想検討委員会の第2回会合が7月25日に開かれ、6月の第1回会合の後に実施したアンケート調査などに基づき、新たな管理型最終処分場が必要だという認識を示した。今後、整備手法について検討する一方、既存のエコサイクルセンターの延命化策の検討も進める。
 調査は、エコサイクルセンターの利用者、産業廃棄物関係団体、県内事業者に対するアンケートやヒアリングにより実施。管理型最終処分場が必要であると回答したのは、エコサイクルセンター利用者が97%、県内事業者が80%程度と非常に高い数字になった。その理由としては「県内の産業廃棄物は県内で処理するべき」と回答した割合が高かったという。産業廃棄物関係団体も、他県の受入制限や処理費用が高額であることを踏まえ、管理型最終処分場は必要不可欠だと回答した。
 こうした調査結果に加え、管理型産業廃棄物の最終処分量は今後も増加傾向で推移することが予測され、特に廃石膏ボードは大幅な増加が見込まれていることから、新たな管理型最終処分場は必要だという結論に至った。
 今後は、8月30日に開かれる次回会合で、公共が関与するのか、民間による整備かといった整備手法を検討する。
 既存のエコサイクルセンター延命化策については、現在高知県以外の各都道府県に対する調査や事業者に対するヒアリングで、延命化策の実現可能性と効果を調査中と報告。その上で、産業廃棄物の排出抑制・リサイクルの推進一般的な延命化策をいくつか示した。次回以降の会合で実現可能性の検証や効果の検討を行う。
 2011年10月に開業した現在のエコサイクルセンター(日高村本村)は、当初20年間で満杯となる計画だったが、想定の倍の速度で搬入が進み、このままだと21年度末には満杯となる。そのため、新たな施設整備を含めた今後の管理型産業廃棄物最終処分の在り方について、産学官から選出した委員により検討が進められている。
 次回の第3回委員会で中間報告をし、その後11月まで計5回の委員会が開かれる見込み。県では委員会での検討内容に加え、議会や県民からのパブリックコメントを踏まえ、年内にマスタープランを策定する。

提供:建通新聞社