三重県内の交通渋滞の対策を検討する「三重県道路交通渋滞対策推進協議会」(会長=川村謙一三重河川国道事務所長)の2016年度協議会が津市内で行われ、15年度に実施した渋滞対策や、国道23号南玉垣町交差点の右折車線延伸など16年度の取り組み案などについて協議した。中部地方整備局、中部運輸局、三重県および県警察本部、中日本高速道路、道路利用者団体の役員ら約20人が出席した。
川村会長は、渋滞対策を推進する同協議会の経緯などに触れ、「協議会で道路の利用者側の意見を聞き、効率的・効果的なハード・ソフト対策により渋滞を解消することで円滑な道路交通を実現していく」と述べた。
議事では、15年度に取り組んだ国道258号大桑道路の4車線化、近鉄川原町駅周辺総合整備事業、松阪公園大口線ほか1路線のアンダーパス部などを取り上げ、事業前・後の渋滞状況の変化を説明した。
国・県が進める16年度のハード面の主な取り組み案は次の通り。
〈国道23号南玉垣町交差点の右折車線延伸〉
国道23号「南玉垣町北交差点」の渋滞解消のために、同交差点の南側に位置する「南玉垣町交差点」の現在の右折滞留長約30bを約70bに延伸し、右折交通を分散させる
〈国道23号一ノ宮交差点の渋滞対策〉
変形五差路交差点による渋滞を解消するため、交差点形状の変更や信号現示の調整などを検討する
〈北勢バイパスの整備〉
北勢バイパスによる交通の転換で、国道1号、23号の渋滞を解消する。事業は現在、四日市市山之一色町の市道日永八郷線から四日市市曽井町の国道477号バイパスまでの区間について、工事および調査設計を進めており、さらに南側の四日市市采女の国道1号までについて、調査設計を推進している
〈霞4号幹線および県道桑名四日市線の整備〉
霞4号幹線などへの交通転換により、霞ふ頭周辺の渋滞を緩和する。事業は、霞4号幹線(延長4・1`)が17年度に完成予定、県道桑名四日市線(延長0・66`)が17年度に開通予定
〈国道23号中勢バイパス・南河路交差点改良〉
国道163号と交差する南河路交差点の渋滞を解消するため、下り側の交差点の南北に直進車線を増設する。16年度に完成する予定
〈国道42号松阪多気バイパス〉
16年度にJRとの交差部区間(延長0・8`)が開通見通し、17年度に下蛸路町区間(延長1・1`)が開通し、全線暫定2車線での開通を予定
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建通新聞社