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日刊青森建設工業新聞社
2016/07/25

【青森】関係機関へ6項目要望 復興予算措置など青森市でフォーラム

 東北の社会資本整備を考える会(代表=一社・東北経済連合会)主催の「フォーラム:がんばろう!東北」が21日、青森市の青森国際ホテルに約550人が参加して開かれた。災害等へ備えて東北地区への社会資本整備の重要性を再確認し、関係機関へ訴える要望を採択した。
 同フォーラムは東日本大震災から5年余を経過し、復興はまだ続いているが、被災地の復興を更に加速化し、東北の復興を実感できるよう東北6県全体が力を合わせて取り組んでいくことを誓って開かれたもので、青森市での開催は初。
 大会は主催者代表の海輪誠東北経済連合会会長の挨拶、三村申吾青森県知事(青山祐治副知事代読)、川瀧弘之東北地方整備局長の来賓挨拶に続き、本県と岩手県の旅館の若女将2人から意見発表が行われた。このうち風間浦村の下風呂観光ホテル三浦屋の三浦祐未さんは、「お客さんからここまで来るのに遠いですねとよく言われます。それというのも新幹線の七戸十和田駅から約2時間、青森市などからだと約3時間を要しますので、下北縦貫自動車道の早期完成を希望します」などと訴えた。
 フォーラムは続いて「災害列島 日本 大地動乱の時代に必要な備え」と題し松尾一郎GeMI環境・防災研究所副所長:日本災害情報学会理事が基調講演を行つた。終わりに要望採択で東北六県・北海道商工会連合会連絡協議会会長の竹林秋雄氏が決議を読み上げ全会一致で採択し閉幕した。
 決議は(1)被災地の復興に向けて、復興・創生期間においても、復旧・復興事業について、十分かつ確実な予算措置を講じること(2)この大震災で得られた教訓を風化しないよう伝承するとともに、今後も社会資本整備の役割について理解促進を図ること(3)東北全体の経済活動が活発になるよう、高規格幹線道路など必要な社会資本の整備を推進すること(4)脆弱な国土構造を抱える現実をしっかり見据え、防災・減災対策、国土強靱化対策の推進とその財源等について早急な対応・対策を講じること(5)生活やあらゆる社会経済活動を支える社会資本の老朽化が進む中で、人命と財産を守る観点から、社会資本の戦略的な維持・管理・更新等を推進すること(6)人口減少下であっても持続力で力強い経済成長に貢献する生産性革命を進め、ストック効果が最大限発揮される取り組みを推進すること―の6項目について広く理解を求めるとしている。
 主催の「東北の社会資本整備を考える会」は、代表の一社・東北経済連合会をはじめ、東北六県商工会議所連合会、東北・北海道中小企業団体中央会連絡協議会、東北六県・北海道商工会連合会連絡協議会、東北建設業協会連合会で構成されている。

提供:日刊青森建設工業新聞社