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建通新聞社(中部)
2016/07/29

【岐阜】刃物ミュージアム回廊整備 PFI以外の民活検討 関市

 関市が計画する「刃物ミュージアム回廊整備事業」で民間活力手法の導入調査と要求水準書作成を大日コンサルタント(岐阜市)に委託した。PFI以外での民間活力手法を検討するとともに、要求水準書では民間事業者を公募するに当たって、計画区域での施設の再配置やイベント施設などの配置について想定される内容を示す。履行期間は11月末まで。年度内にはプロポーザル方式で民間事業者を募集する考えだ。
 同事業の計画対象区域は、北がフェザーミュージアム、東は春日神社、西は刃物会館、南は長良川鉄道の線路までの面積約5・8f。このうちフェザーミュージアムと関鍛冶伝承館の間にある平和通り地区の1f超の用地を取得する予定。
 同区域内は民間の刃物企業や、市が管理している刃物に関連する施設があり、さらに周辺を景観整備することで「刃物のまち・自然と文化の散策回廊」をコンセプトに、市民と来訪者が自然と文化を楽しめる場所に位置付けている。
 一方で、刃物会館(平和通4ノ6)は耐震強度の観点から建て替えが予定されている。またフェザー安全剃刀(本社大阪市)は「フェザーミュージアム」(鉄骨造2階建て延べ約1400平方b)のリニューアルを3月に完了している。同社の製品や刃物の収蔵資料1万点以上を展示するほか、カミソリモニュメントなどが配置されており、刃物ミュージアム回廊の中核施設となりそうだ。
 これを踏まえ、計画区域内では、建て替え施設の再配置のほか、取得予定の平和通り地区へのイベント施設や、飲食施設、工房などの配置を想定している。
 市は、こうした一体的な整備は、民間事業者のノウハウによって実施するのが有効であると判断した。取得用地の手続きが順調に進めば年度内に民間事業者の公募手続きに入る予定だ。
 全体の基本・実施計画は間瀬コンサルタント岐阜営業所(岐阜市)が担当した。

提供:建通新聞社