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北陸工業新聞社
2016/07/27

【石川】金沢市/年度内に整備方針提言/コンベンション施設検討懇/会場不足や分散化など課題/座長は水野一郎氏

 金沢市は26日、世界的な国際会議にも対応できるコンベンション施設の立地整備を検討する懇話会を設置し、市役所で初会合を開いた。今後2回の会合で施設の立地整備に関する基本方針や、機能・運営に関する事項などをとりまとめ、年度内に山野之義市長に提言する方針だ。
 懇話会は経済団体や学識経験者ら8人で構成し、座長には水野一郎金沢工業大学教授を選任。山野市長は、「金沢には多くの高等教育機関があり学会のニーズが多いが、スペースや分科会を行う場所がないなど課題も多い。一義的には既存施設の有効活用が大切だが、役割・機能分担できる施設も必要だと考える」とあいさつした。
 会合では、全国でコンベンション施設の開発・運営を手掛けるコングレグループの調査研究機関であるMICE総研の吉岡純二代表理事がコンベンション施設開発の近年の動向を紹介。大都市においては会議場および展示場、ホテルの3施設からなるアフターコンベンション機能も含めた複合施設(コンベンションコンプレックス)が主流と説明し、金沢と同程度の会議が開かれている岡山市では駅直結型のコンベション施設の整備が進行中とした。
 市側は市内のコンベンション施設の現状について、北陸新幹線開業後に会議参加者が急増し、開催規模では100人前後の小規模会議と1000人以上の大規模会議が多いと説明。課題には公的施設の分科会会場の不足、会場の分散化、コンベンションと合わせた展示会・見本市会場がない、予約受付体制が不十分の4点を挙げた。検討対象とするコンベンションは「国際機関や団体、学会などによる会議」と「展示会・見本市」とした。
 市は、その後非公開で行われた意見交換について、金沢らしいコンベンション施設を求める声や規模に関する意見があったとした。
 水野、吉岡氏以外の委員は次の方々。角谷修(金沢美術工芸大学学長)、坂野宏行(金沢コンベンションビューロー専務理事)、中島秀雄(金沢商工会議所副会頭)、細田大造(市副市長)、福光松太郎(金沢経済同友会代表幹事)、安島博幸(跡見学園女子大学教授)。

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