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建設新聞社(長崎)
2016/07/26

【長崎】女性技術者・技能者をネットワーク化

産学官連携建設業人材確保育成協議会
  9月に「女性活躍推進会議」設置目指す人材確保育成協議会の様子 

 産学官連携建設業人材確保育成協議会(事務局・長崎県建設産業団体連合会)は21日に開いた本年度の初会合で、女性技術者・技能者をネットワーク化することを決めた。女性が建設業で活躍できる環境づくりのための課題を女性の視点で解決していくため、女性活躍推進会議の設置や、情報交換会の開催などに取り組む。まずは、女性技術者・技能者を把握・名簿化し、9月に女性活躍推進会議の初会合を開く考えだ。
 建設業の人手不足が進む中、女性も働き手の一翼を担うことが期待されている。ただ、職場環境や周囲の理解不足などから女性が活躍しにくいのが実態だ。既に国土交通省と建設5団体は共同で『もっと女性が活躍できる建設業行動計画』を策定(2014年8月)。女性技術者・技能者を5年以内に倍増≠フ目標を立て、さまざまな取り組みを進めている。
 長崎では、県土木部と長崎建産連、(一社)長崎県建設業協会が中心となり、建設に関係する行政・業界技術者のネットワーク構築を目指す。協議会で趣旨を説明した土木部の野口浩技監によると、女性技術者は、県に土木で10名、建築で8名在籍。また県の公共事業技術情報システム(PEIS)で検索した結果、入札参加登録業者の配置予定技術者で10〜20名の女性を確認しているという。今後、建産連の各構成団体や県内市町などの技術者・技能者の把握を進め名簿化する。
 その上で、人材確保育成協議会のWGとして女性活躍推進会議を設置。9月にも初会合を開いて女性の入職促進やキャリアアップのための取り組みを産学官で検討・推進していく。10〜11月には情報交換会も開き、職場環境や子育て、育休復帰といった女性が建設現場などで働く際の課題や悩み、改善に向け工夫などを情報共有。解決への糸口を探る。また、建設業で働く女性をPRし、女性の入職促進とともに、建設業のイメージアップを図るため、女性対象の現場見学会も年度内に2〜3カ所で実施する計画だ。
 21日の協議会ではこのほか、▽土木系学科がある県立工業高校の進路・資格取得状況▽建設業界の雇用動向▽電子銘板研究会の検討状況▽道守の活用の検討状況▽週休二日制モデル工事の試行▽人材確保育成の取組▽離島の人材確保育成―などについて、各担当者が説明。
 このうち電子銘板は、(公財)長崎県建設技術研究センターの宮ア東一理事長が、実際に作成した銘板(3パターン)に対するアンケート結果を含む研究会の報告書を次回協議会に提出すると説明。今後の具体化方策は、報告書を参考にしながら協議会で議論することが望ましいとした。
 また道守関係では、長崎大学の高橋和雄名誉教授が、道守補コースに斜面・トンネルの講義や点検実習、特定道守コースに橋りょうの架設・施工の講義をそれぞれ新設することなどを報告した。ksrogo