国土交通省三重河川国道事務所は、同事務所で櫛田川における堤防決壊を想定した緊急復旧の机上訓練を行った。同事務所職員、同事務所と災害協定を結ぶ三重県建設業協会松阪支部の会員企業から5社6人が参加し、より迅速で効率的な復旧工法のシミュレーションを行い、意見を交わした。
同事務所では2015年度に雲出川を対象にした机上訓練を実施しており今回が2回目。15年9月に発生した鬼怒川決壊による災害を教訓として、河川管理者と実際に復旧作業に当たる地元の建設企業が、7日間以内に復旧させるための工法の選定や手順とともに施工者側の施工能力や体制を検証した。
具体的には、櫛田川右岸3・6`付近で破堤し、堤内地に浸水している状況を想定し、現地の施工性を踏まえて、荒締め切り工を省略し、土堤による応急復旧を行う工法で検証した。特に企業側との協議では、復旧工事の手順について、タイムラインに沿って、いつ、誰が、などの5W1Hを組み立て、施工側の施工能力と照査することで、課題の抽出や工事を可能にさせるための工夫を探った。
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建通新聞社