建設新聞社
2016/07/20
【東北・福島】最優秀は東畑建築事務所・環境計画JV/いわき市平並木通り市街地再開発調査プロポ
福島県いわき市は、JRいわき駅南口側の平並木通り地区で市街地再開発事業の導入を検討し、事業化に向けた調査業務の委託者を選定するために進めていた公募型プロポーザルで、東畑建築事務所・環境計画(長野県伊那市)JVを最優秀提案者に選定した。
参加表明を行った5者の技術提案について、今月8日に審査委員会を開催し決定したもので、次点はタカハ都市科学研究所だった。
いわき市の中心拠点である平並木通り地区は、いわき駅隣接地区でありながら低層の老朽建築物が細分化された敷地に立地しており、有効な土地利用が図られていない状況となっていることに加え、東日本大震災では地区内の建物が被災した。
市では、この地区において権利変換方式による第一種市街地再開発事業を導入することにより、細分化されている敷地を統合するとともに再開発ビルや街路、公開空地などを整備、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図り、いわき駅前の賑わい創出を目指したいとしている。
今回の調査業務の対象区域はいわき市平田町地内の1f。業務内容は▽市街地再開発事業の事業化可能性調査および技術支援▽関係権利者、協議会等の運営支援▽事業推進のためのコーディネート―など。
今後は、今月下旬から8月上旬に契約を締結し調査に入りたい意向で、履行期限は2017年3月24日までとなっている。
また、本年度はこのほか、施行者となる組合の設立を急ぐほか、事業化に向けた手続きなどを進める。事業期間としては17〜20年度を想定していて、期間内に再開発ビルを建設したい考えだ。
なお、プロポーザル審査の概要は次の通り。
「提案者の事業実績・ノウハウのPR」「調査推進のための提案」「円滑な事業化に向けた提案」「市街地再開発事業推進のための提案」といった提出書類作成要領に定める本市からの要求水準を満たしているとともに、提案者がこれまで培ってきた市街地再開発事業のノウハウ等をもとに、合意形成手法や周辺市街地との連携、地方都市における市街地再開発事業の円滑な事業推進に向けた提案など、最も優れた提案を行った「東畑建築事務所・環境計画共同企業体」を最優秀提案者として選定した。また、最優秀提案者に次いで優れた提案を行った「タカハ都市科学研究所」を次点として選定した。
提供:建設新聞社