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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/07/19

【山梨】16年度は橋梁1952橋など/点検計画

 県内の道路管理者で組織する県道路メンテナンス会議の2016年度第1回会合が15日に開かれ、16年度の県内の橋梁やトンネルなどの点検計画(5月末時点)が報告された。計画数は橋梁1952橋、トンネル56本、道路附属物等(標識や歩道橋など)53施設。各道路管理者が点検を実施するほか、複数市町村の点検を一括して発注する方式で点検を推進する。
 道路法の改正により道路構造物の5年に1回の点検が規定されたため、各道路管理者は、14年度から18年度まで5年間の点検計画を策定し、点検を推進している。
 16年度の点検予定を含めると、16年度までの点検進捗率は、橋梁51・3%、トンネル37・8%、道路附属物等56・4%。16年度は点検5カ年計画の3年目となるが、計画に対して点検が遅れている。
 また、3分の1程度の市町村で、橋梁やトンネルの点検を16年度から18年度に多く予定しているため、点検の前倒しや計画に沿った点検実施が必要となっている。
 一方、課題として@点検や補修の予算確保に苦慮しているA技術系職員が少ないため点検の質の確保、点検結果を踏まえた補修設計・工事を行う際の積算や関係機関協議、工事監理を行う体制が十分ではない―がある。
 橋梁のうち最優先で点検すべき橋梁の点検進捗率は、16年度計画を含めると、@緊急輸送道路をまたぐ跨道橋は61・7%A歩道橋を含む跨線橋は49・5%B緊急輸送道路を構成する橋梁は53・6%。
 跨道橋と跨線橋の点検については、予算確保に加え高速道路会社やJRなどとの協議が必要となるため、同会議では確実な点検実施を呼び掛けている。
 第1回会合では、会議会長を務める国土交通省甲府河川国道事務所の尾松智所長が「本年度は、5年に1回という道路点検の中間点になっており、重要な年です。安全で安心な道路利用ができるよう、連携・調整を図りながら、しっかりと対応してまいりたい」とあいさつした。